言葉の性差

女言葉と男言葉の違いの程度というものはその文化によって違うものだが少なくとも日本の標準語ということで見ると昔と比べてその差がだいぶなくなってきているようだ。


男言葉、女言葉というけれども、実際には男言葉が標準で女言葉はそれに対して助詞や助動詞などを付け加えてできていることが多い。(そのため文章ではその差はほとんどない。それは文章というものの公的な性格から来ているとも言える。)


それ故男言葉、女言葉の別は性差別に基づくということでそれをなくすべきだという意見もある。確かに女性の社会進出という面から性差に拠らない言葉遣いというものが模索されてしかるべきだ。


また一方、男性の側からは女言葉が未だに好ましいものとして捉えられているという一面がある。現在、性差を縮める方向性として女性の男性化というのが主である。そのため、女性が男性にとって魅力を失いつつあるとも言える。もともと性差は男性を優遇するためにあるので男性が女性にとって魅力を失ってきているかどうかはなんとも言えない。というかもともと女性は男性が女性を求めるほどには男性をもとめていないようにも思える。


いずれにせよ単に言葉の問題ではなく、女性の社会進出や結婚する人の減少など、多くの社会現象と軌を一にする問題だろう。ひとつ思うのは性差はなくすべきだという単純なことは言えない。


なんだか歯切れの悪い文だなあ。