漢詩習作4

新年書懐


清閑此敷島
淑気満心中
靜在恆洋碧
燦昇初旭紅
先聞吹瑞雪
今見舞祥風
萬戸皆歓喜
乾坤慶不窮


清閑なり此こ敷島
淑気心中に満つ
静かに在る恒洋碧く
燦き昇る初旭紅なり
先に吹く瑞雪を聞き
今に舞う祥風を見る
萬戸皆歓喜
乾坤慶窮まらず



松の明けるに際し


宴罷街衆少
君可見何辺
此処青衣臥
彼方紅頬眠
人疎安穏歩
車密亂忙連
已得盈神気
平生爾復旋


宴は罷り街に衆少なし
君何辺を見るべきや
此処に青衣臥し
彼方に紅頬眠る
人疎らに安穏と歩き
車密に亂忙と連なる
已に盈つる神気を得
平生爾く復た旋る

改作

宴罷幽趣住
貴賤共陶然
此処青衣笑
彼方紅頬眠
人疎安穏歩
駕密亂忙連
已得盈神気
平生爾復旋

宴罷めど幽趣住まり
貴賤共に陶然たり
此処には青衣に笑ひ
彼方には紅頬に眠る
人は疎らに安穏と歩し
駕は密に亂忙と連なる
已に盈つる神気を得
平生復た旋る