例えと喩え・譬え

前からちょっと気になってはいたんだけど"タトエ"という名詞("タトエル"という動詞の場合も同じですが)に当てる漢字は"タトエ話"のように比喩の場合はやはり"喩え"あるいは"譬え"のはずだと思う。"例え"と当てるのは"例"という意味の場合にすべきで、これは、"例"と"比喩"ではだいぶ意味が違うから当然のことだと思うんだけど、例えばネット辞書でよく使われる(んだと思う)goo辞書では両者を区別していない。でも試しに手元の辞書を見てみたらちゃんと区別されていた。

こちらのエントリーによると明鏡国語辞典には次のように出ているそうで。

たとえ【▼譬え・▼喩え・例え】タトヘ【名】
[類語分類]言葉/格言
①〔譬・喩〕たとえられた語句や事柄。たとえ話。
「技倆わざはあっても宝の持ち腐れの─の通り〈幸田露伴〉」
「故事を─に引いて説明する」
②〔例〕同じような例。「世の─に漏れない」
◆ 新聞では、①の意でも「例え」と書く。
明鏡国語辞典 (C) Taishukan 2002-2006

新聞では全部"例え"と書くそうですが、新聞は簡単に簡単にという方向なんでしょうね。常用漢字でない場合、ひとつの単語をカナと漢字で書いたりするのは、却って読みづらいけど。