大西瀧治郎

さて上記の本を読んで興味を惹かれた人物といえば大西瀧治郎である。特攻隊生みの親として「暴将」「愚将」の汚名を着せられたりもしているようだがなかなか一言で片づけられない興味深い人である。
航空主兵論など先見の明もあり、また

・・・米本土に等しいハワイに対し奇襲攻撃を加え、米国民を怒らせてはいけない。もしこれを敢行すれば米国民は最後まで戦う決意をするであろう。蛇足を加えるならば、日本は絶対に米国に勝つことはできない。米国民はこれまた絶対に戦争をやめない。だからハワイを奇襲攻撃すれば妥協の余地はまったく失われる。最後のとことんまで戦争をすれば日本は『無条件降伏』することになる。だからハワイ奇襲は絶対にしてはいけない

と山本に進言するなど理性的・合理的な面もある。その人物が終戦時は反対し二千万人特攻論などという狂気じみたことを本気で考えていたそうである。近代の日本の二面性を一人で体現しているようにも見える。
まあ大西の本じゃないからよく分からないけど。もう少し追ってみたい人物だなと思ったというメモです。