異彩
ハウス・オブ・ブルー・ライツ
幻のピアニストと言ってよいと思う。実は譜面に滅茶苦茶強かったらしく(字を読むのと同じ感覚らしい)参加してる録音は多いのだがその多くはビブラフォンでの演奏である。ピアノはアクが強いのでスタジオ的な仕事は好まれなかったのようだ。
そんな彼の数少ないリーダーアルバムの中で飛びぬけて評価の高いのが本アルバム。完全にピアノトリオだけの作品はこれだけだったかもしれない。
とにかくこのアルバムは1曲目のタイトルチューンに尽きる。他のもいいがこの1曲を聴くためだけでも買う価値がある。最高にクールでホットだ。
プレイスタイルとしてはクール派に近いのかなあ。とにかく個性的でゴリゴリ低音を徘徊するオクターブ奏法や鍵盤の幅いっぱい使ったパーカッシブな演奏が特徴的。大西純子に少しに似てるかもしれない。
サイドマンとしてはタル・ファーロウの『タル』、バイブではシェリーマンの『2・3・4』を強くお勧めする。