蓋然性

最近蓋然性という言葉をよく聞くなと思ったので自分の中で曖昧だった可能性と蓋然性の区別をはっきりさせようと調べてみた。
普通一般の人ならば可能性という言葉を使いそうなところで学者さんなどは蓋然性という言葉を使うという印象があった。
調べてみるとどうやら蓋然性というのはある事象が起こり得る度合いということのようで確立と意味が似てるらしい。厳密に言えば確率とは数学的に定式化されたものを言うようだけども。
対して可能性は理屈として起こり得ることを指すということだ。
夏目漱石は教員時代、学生にこの二つの概念の区別を問われこう答えたという。

私がこの教壇の上で逆立ちをする可能性はあるが、蓋然性はない。

なるほど分かりやすい。しかしこの言葉を使うのが学者のようなインテリばかりなところから見ても、またこの言葉の代わりに可能性や確率という言葉を使っても意味を取り違えることはなさそうなところから見ても、この蓋然性という言葉が可能性、確率のように日常語化する蓋然性は低いだろう。