流麗
1940年代後半、ビバップ期に活躍した人。スタイル的にはレスター・ヤングがチャーリー・パーカーの語法で演奏している感じ。と言ったらすごそうだけど実際その2人に遜色のないプレイのできる人だと思う。当時これほど流麗によく歌うビバップを演奏できる人はいなかったのじゃないかな。
知名度としてはずっと有名なデクスター・ゴードンとは度々共演しているけども、派手さでは負けるかもしれないが少なくとも当時はグレイのプレイの方が一枚上手だと思う。夭逝したのがとても残念。
評価を星4つにしたのは編集の問題です。当時はLPの時代じゃないからシングル(?)を集めたものなわけだけど別テイクで同じ曲が何曲も続くのはやはり楽しんで聴くにはややマイナスだと思う。とりあえずはOKテイクだけで楽しみたい。別テイクはもちろんファンとしては嬉しいけれど最期に纏めるとか他のやり方をして欲しかった。この人自身は星5つ!
ちなみにVol.2を選んだのは1曲目の『ブルー・グレイ』(ブルー・ムーンのパクリ)が好きなのと長尺のライブ音源が入ってるからです。
ところでグレイはベニー・グッドマンやカウント・ベイシーのバンドに在籍していたこともあるのだけど、最後にバップ嫌いだったグッドマンの言葉を。
『ワーデル・グレイがバップを演奏するなら、バップも素晴らしいものになる。なぜならグレイが圧倒的に素晴らしいからさ・・・』